「何コレ?何だろう。」
百香が地下街を歩いていて見つけたもの、それは女性専用のゲームセンターだった。

中に入ってみると覆面をかぶった店長と思しき男性が出迎えた。女性専用なのに何故男が?と思った百香だが、そう思う間もなく店長と思しき男性はこう言った。
「私は当ゲームセンターの店長でございます。こちらのゲームセンターは三つのゲームがございましてゲームをプレイする際にはそのゲームの衣装に着替えていただきます。なおゲームは左から順番に進めていくことになります。」
店長に言われるまま百香は左の扉を進んでいった。するとそこは更衣室でそこにはウエディングドレスがあった。ドレスは足元まで覆い、ベールも付いた本格的なものだ。
「あたいも早く結婚したいなぁ。どこかにいい男いないかしら・・・」
百香はそう言いながらドレスに着替えた。

着替えて奥に進むとそこには一本の棒があった。棒にはこう書かれていた。
(この棒を床についた状態で10回転して前へ進み、前方の壁にタッチする。制限時間は30秒で間に合わなかったら何かが起こるらしい。)
説明書きにひと通り目を通すとすぐに棒を床について10回転した。回転を終えるとふらつきながら奥へ進み、壁にタッチした。
一回目は時間内に間に合ったのでクリア。二回目も難なくクリアした。

しかし三回目、疲労が見えてきたのか間に合わなかった。目が回りその場で倒れ込む。そして再び起き上がった時だった。

ブオオオオオオオオ

突然床下から強風が吹き上がった。実はゲームフロアの床には負けると自動で強風が発生する特殊な加工がしてあるのだ。すると
「ッキャアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
下から吹き上がる強風でドレスが舞い上がるので、百香はすぐにドレスを押さえた。
「何かが起こるってこういうことなの?もう何なのよこれ!これじゃいくら押さえてもパンツが見えちゃうじゃないの!」
強風は凄まじくいくら押さえてもドレスは舞い上がり続け、ついには裾が裏返って顔を覆ってしまい目の前が見えなくなってしまった。傍から見ればまるで傘が裏返ったかのようにドレスの裾が舞い上がってパニエがはっきり見えるほどだった。

そして程なくして風は収まりゲームを再開した。そして四回目は間に合ったのでクリアした。

ゲームをクリアして着替えると今度は中央の扉を進んでいった。すると今度はセーラー服があったのでそれに着替えて奥に進んだ。

二つ目のゲームはゲーム画面とマシンガンの模型があった。マシンガンの模型にはルールが書かれてる。それは
(プレイヤーキャラは走る動作で動く。ひたすら走ればゴールだ。途中で襲ってくる猛獣はマシンガンで倒せ。一度でもやられたらゲームオーバーだ。)
ゲームがスタートすると早速百香は走る動作をした。もちろん途中で出会う猛獣を倒しながら進んだ。
しかしゴール手前でやられてしまいゲームオーバーになってしまう。そしてさっきと同じように下から強風が吹き上がってきた。今度はセーラー服なので襟が立ってしまい百香は襟も押さえようとするのだが襟を押さえるとスカートが裏返る上に今度はパニエがないのでそれこそパンツが完全に丸見えになってしまう。百香はただスカートを押さえるだけだった。

それからは数度のミスはあったもののなんとか三回クリアした。

最後の右の扉を進むと今度は裾の長いシックなメイド服があったのでそれに着替えた。そして奥に進むと今度はテーブルとその上にバイクの運転台の模型とテレビ画面があった。そして横のテーブルには一つの箱が。箱にはゲームの説明が書かれていた。
(プレイヤーは主人が忘れた弁当を届けよ。制限時間は三分、その間に目的地のオフィスビルに着けばゴールだ。もちろん間に合わなかったらゲームオーバーだ。)
そしてゲームはスタートした。

一回目はクリアしたものの二回目で間に合わずにゲームオーバーになってしまいやはりさっきと同じように下から強風が吹き上がってきた。ロングとはいえ下から吹き上がるので油断してるとパンツが見えてしまうのでひたすら裾を押さえていた。
その後も失敗はあったものの残る二回もクリアしたので全てのゲームをクリアした。

ゲームを終えて着替えると百香は管理室から何か聞こえたので聞いてみた。するとそこから信じられない言葉が聞こえてきた。
「今日は大収穫だったぜ。床に仕込んだカメラでしこたまパンチラ撮りまくってこりゃあいい写真集が出来そうだ。大量生産すればたくさん売れる。たくさん売れれば大儲け。カッカッカ!しかもかつて強盗殺人に押し入った家の娘と再会するとはねぇ。」
一部始終を聞いた百香は管理室に乗り込んだ。するとそこには店長がいた。
「全部聞いたわよ。お前性犯罪目的でゲーセン開いてたの?しかもあたいの家に強盗に押し入った挙句に鉢合わせた父を殺して逃げてそれでこんなところで・・・」
震えながら問い詰めると店長は覆面を取ってこう言った。
「あぁそうだよ。俺がてめぇの親父殺したんだよ!それで追っ手から逃れようとゲーセンと偽った性犯罪の計画を始めたんだ。計画がバレたらしゃあない。てめぇも始末してやるよ悪人裁きさん。」
そう言うと店長は刀を取り出した。そして百香と店長のバトルが始まった。

「父の敵は討ってもらうわ!あたいはその一心で悪人裁きを始めたんだから!」
百香は店長を追い詰めようとするも動きが素早くなかなか捉えられない。そして
「高速斬り!」
高速斬りをやったが直前によけられてしまった。その後も店長は攻撃を仕掛けて来て遂に百香は追い詰められてしまう。
逃げ場を失った百香はすぐにジャンプして前方に一回転した。百香の素早い動きに店長の動きが止まった瞬間百香の攻撃で店長はその場に倒れた。
「父の敵は討ったわ。」
動かなくなった店長を前に百香はつぶやいた。

その後回復した店長は強盗殺人と性犯罪の罪で警察に身柄を拘束され、現場も性犯罪の本拠地として摘発された。それからは普通のゲーセンに改装されたようだ。

終わり

というわけで今回は正犯罪と百香の過去について触れてみました。近年メディアでの性表現は年々規制がかかってますが、あえて逆行する形で書いてみました。また百香の過去は正直書くか悩んだのですが、いずれは書きたいと思って今回書いてみました。ここまで読んでくださりありがとうございました。

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